龍の絵描く人のブログ

日本画風の龍を専門に描くデジタルアートJPNDragonの雑記ブログ。

【京都】天井画13つを徹底紹介!有名どころからマイナーどころまで|妙心寺・天龍寺他

どうも龍の絵イラストレーターじぇいぴーえぬでぃー(@jpn.dragon)です。

某ウイルスのお陰で観光業界が死滅状態ですが、京都といえばやはり観光産業あっての府です。

言うまでもなく京都はたくさんの寺院がありまして、それに比例して龍の天井画なるものもたくさんあります。

というわけで今日は京都の龍の天井画13カ所についてご紹介したいと思います。

 

 

そもそもなんで龍の絵が天井にあるのか?

京都で見れる龍の天井画を紹介する前に、そもそもなぜ龍の絵が天井にあるの?ってことについて解説。

龍の天井画で有名な妙心寺の公式サイトによると下記の通り。

禅宗寺院の法堂の天井に龍の図が描かれるのは、龍が仏法護持の神将の一つとして重んじられてきたことによります。法堂はその寺院の住持が仏に代わって仏教の要諦を説き示す場として七堂伽藍の中で最も重きを置かれた建築で、龍はそこを守護する役割を果たしていることになります。

また、龍が雲を呼び雨を降らすといわれることから、法堂に法の雨(法雨)を降らせるために描かれたり、同じ理由で火災より守ってくれるために描かれるのだという説もあります。

出典:妙心寺について | よくある質問 | 妙心寺

 

難しい言葉が並んでいるのでサクッと分かりやすくまとめると、

  • 一番重要な場所に龍を描くことで守護するため
  • 龍は雨を司るから火除けのため

 

めちゃめちゃ噛み砕いて言うとこんな感じ。

龍はやっぱり龍神というだけあり、守護する神様です。寺院において重要な場所を守護する意味で描かれているというのが一般的な考えのようです。

 

京都にある龍の天井画13カ所まとめ

それではここからは京都にある龍の天井画がについて具体的にご紹介していきます。

妙心寺雲龍図)

妙心寺(雲龍図)

画像出典:京都花園 臨済宗大本山 妙心寺 公式サイト

妙心寺の法堂、鏡天井にあります。龍好きなら誰もが聞いたことであるであろう狩野探幽の作品。55歳の時に8年間を費やし描いたとか。

有名な「八方睨み」という画法を使って描かれています。円のちょうど中心あたりに目があることで、どの位置から天井を見上げても龍と目が合っちゃうってやつです。

仕組みとしては目の錯覚を利用したものだと思うんだけど不思議だよねー。

 

大徳寺

 

上述の妙心寺の作者と同じ狩野探幽の作品。35歳の時に描いたものだとのこと。よくみると左右反転した同じような構図ですもんね。

手をたたくと本堂内で音が反響して龍の鳴き声のように聞こえるので、「鳴き龍」とも呼ばれています。

残念ながらこちらは通常時は公開されておらず、特別公開などのイベント時しか見ることが出来ません。

 

建仁寺(双龍図)

建仁寺(双龍図)

画像出典:https://www.kenninji.jp/

建仁寺法堂の「双龍図」ができたのは割と最近の話。2002年なので20年も前じゃないくらい最近に描かれました。

建仁寺800周年記念として2年間の歳月を費やして描かれました。

他のお寺の天井画といえば大体龍は一匹なのに二匹揃ってる辺りが何となくモダンで現代的ですよね。

 

東福寺

東福寺の本堂の天井にある龍図。

体長54mにも及ぶ超巨大な龍です。50mって小学生の時走るアレだよね。胴回りは6.2mとのことなので平面図で見ても2mぐらいの幅あるってことなのかな。

そして何より恐ろしいのがたった17日で描いたという話。お寺って言うだけあってもはや修行かよってぐらいの短期間。

本堂に入ることは出来ませんが龍図は見れるようになってます。

 

相国寺(蟠龍図)

狩野光信による作品。色鮮やかで、黒の色もいまだ強く出ているように見えます。

こちらも大徳寺同様に「鳴き龍」と呼ばれており、手をたたくと反響して龍が鳴いてるように聞こえます。

通常時は非公開なので特別公開などのイベント時でないと見れません。

 

南禅寺

今尾景年による作品。

個人的な意見ですが、他の龍図とは違い平面的ではなく立体的でパースが効いた絵に見えます。かなりカッコいいですね。

 

天龍寺雲龍図)

加山又造による作品で1997年に描かれました。

個人的な意見だけど、間違いなくベストオブベストな天井画。めちゃめちゃカッコいい。

繊細で丁寧に描きあげられているのがとてもよくわかります。京都来たらマジでここだけは外せません。

 

泉涌寺

狩野山雪による蟠龍図と、狩野探幽による雲龍図があります。

残念ながら一般観覧不可っぽいです。

 

高台寺

特別公開時のみ見れる龍図。

 

金戒光明寺

阿弥陀堂の天井にある龍図。特別な見世物っぽい感じで推してないんだけどあります。損傷激しめ。

 

清水寺(円龍)

岡村信基による作品。経堂の鏡天井にある龍図です。でこぼこした頭がカッコよくて個人的にタイプな龍です。

 

地主神社

清水寺に併設(?)してる神社、地主神社の天井画。

他の龍にはない独特の顔つきをしているのが特徴的だと思いますね。

 

龍安寺

龍安寺の有名な方ではなく、仏殿西の庭と呼ばれる場所にひっそりと龍図があります。

こちらは特別拝観でしか見れません。

 

最後に

いかがだったでしょうか。

龍の天井画は京都に限らず全国各地にあります。観光の目玉のように取り扱ってるお寺もあればそうじゃないお寺もあります。

どっちであれ誰かが丹精込めて描いたものだと思うと感動しますよね。

 

このブログでは他にも龍のことについていっぱい語ってるので興味がある方はあわせてどうぞ。