龍の絵描く人のブログ

日本画風の龍を専門に描くデジタルアートJPNDragonの雑記ブログ。

【龍の種類 一覧】全部で55体!世界中の竜の名前と伝説を徹底的にまとめました

どうもじぇいぴーえぬでぃー(@jpn.dragon)です。

さてさて今日は竜のお話し。竜の伝説や伝承がたくさんあるのは皆さんご存知かと思いますが、竜って本当に色々いるんですよね。

日本の竜や中国の龍はもちろん、海外にはドラゴンと呼ばれる竜がたくさんいるわけですから。

 

というわけで今日は龍の種類についてまとめます。全部で55体ドドンとまとめてみました。

詳細については改めて個々の記事として書いていく予定なのでサクッとご紹介です。

 

 

日本の竜の種類

まずはなじみ深い日本の竜の種類からご紹介していきます。中国から伝わった龍とは違い、日本で独自に発展した竜ですね。

 

八岐大蛇(ヤマタノオロチ

八岐大蛇(ヤマタノオロチ)

出典:ヤマタノオロチ - Wikipedia

有名なので知ってる方も多いかと思います。

日本書紀』や『古事記』に登場する日本神話のヘビでスサノオノミコトに退治されたと言われています。

八つの頭と八本の尻尾を持ちホオズキのように真っ赤な目を持っています。八峰八谷ほど大きいということから「八岐」大蛇と言われています。

 

蛇だから竜じゃないじゃんって言われそうですが、日本のみならず大蛇は竜の一種類と捉える思想が強いので、ご容赦くださいな。

 

九頭竜(クズリュウ

八岐大蛇と違い九つの頭を持った竜。日本各地で九頭龍大神として祭られている神様です。

元々は怪物だったそうですがヤマトタケル草薙剣退治したのち、供養され祭られて龍神となったと言われています。

 

五頭竜(ゴズリュウ

八つの頭の竜、九つの頭の竜がいれば五つの頭の竜もいます。

こっちはあまり一般的ではなく、鎌倉に昔あったとされる湖に住んでいた竜だと言われています。

生贄を取る悪い竜だったのですが、江の島に住む弁天様に惚れて良い竜になります。なにこのメロドラマw

 

印幡沼の竜(インバヌマノリュウ

千葉県印旛沼の竜伝説も有名ですね。

印旛沼の近くにある村の村人たちと印旛沼の竜は仲が良く交流がありました。村が日照りで酷い飢饉になっているときに、この龍が雨を降らせたんですよね。

ところが雨を止めてたのはもっと偉い龍王でして、怒りを買い印旛沼の竜は殺されたと言われています。

だからこの辺の地域は印幡沼の竜を祀っているそうです。

 

夜刀神(ヤトノカミ)

夜刀神(ヤトノカミ)

常陸国風土記』に登場する角の生えた蛇。

その姿を見たものは一族全員が死に絶えるというとても物騒な蛇神ですが神様として祭られています。

 

中国の龍の種類 

ここからは中国伝来の龍の種類についてお話していきます。

いわゆる"龍"ですね。一般人が最も連想しそうなヤツ。

中国の龍といっても日本に伝来している部分もたくさんあるのである意味、日本の龍ともいえる種類が中にはあります。

青龍 / 蒼龍(セイリュウ / ソウリュウ

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青い色の龍です。青といっても緑色の龍もそれに当てはまります。信号が緑色なのに煽って言うのと一緒だね。

青龍は東を司る四神の一つとしても知られています。また、五行思想において春を象徴する龍でもあります。

関連記事:四神【青龍】についての全て|神話やご利益・蒼龍との違いや好物まですべてを徹底解説

 

黄龍(コウリュウ

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黄色い龍です。五行思想では土、そして中央を司る色が黄色です。

キトラ古墳などでお馴染みの四神ってありますよね。でも実は中央があるってご存知ですか?

その中央を守るのが黄龍だと言われています。後々、黄龍ではなく麒麟を中央に配置するようになりました。

 

黒龍コクリュウ

その名の通り、黒い鱗をもった龍。黒龍だと日本の長野の黒姫伝説が面白いです。

黒姫と言う女性に恋をした黒龍が美青年に化ける恋物語があります。最終的に二人は結ばれて、以後その舞台となった山は黒姫山と呼ばれたというお話。

黒姫山の伝説については下記の記事で詳しく紹介しています。

関連記事:【黒龍】についての全て|黒龍は悪いヤツ?神話や伝説・風水やスピリチュアルにおけるご利益について

 

白龍(ハクリュウ

白龍も中国の龍信仰が日本に伝わってきたのですが、それ以前にも日本には白蛇信仰がありまして、それと結びついたお話が多いです。

神の使いである白い蛇は成長すると白龍になると言われています。

関連記事:【白龍】についての全て|白龍は最速の龍!神話や伝説・風水やスピリチュアルの意味と役割

 

赤龍 / 紅龍(セキリュウ / コウリュウ

その名の通り赤い龍。赤龍の他に紅龍と表記されることもあります。

赤い龍に関しては意外なことに他の龍に比べて圧倒的に伝承が少ないんですよね。

 

応龍(オウリュウ

応龍(オウリュウ)

出典:応竜 - Wikipedia

皆さんが良く知る龍は長生きすると翼を持つと言われています。それが応龍です。

コウモリや猛禽類のような翼を持ち、四本の足と3つの指を備えています。海外のドラゴンによく似たイメージかもしれませんね。

 

龍魚(リュウギョ)

魚が龍になる前の姿。

蛇が進化して龍になると言われていますが、鯉が進化して龍になるって話もありますよね。

中国の黄河には龍門と呼ばれる急流があり、そこを昇ると魚は龍になれると言われています。「登竜門」と言う言葉の元ネタです。

 

蛟龍(コウリュウ

龍の幼体。

生まれたばかりの龍は手足がなく、蛇とそっくりだそうですがやがて手足が生えて蛟龍になり、その後角が生えて龍になるそうです。

 

龍馬 / 竜馬(リョウマ / リュウメ)

龍馬 / 竜馬(リョウマ / リュウメ)

頭が龍で体が馬の生き物。または蹄を持った龍で、麒麟と龍の子供だとも言われています。

 

八大竜王(ハチダイリュウオウ)

法華経に登場する八人の龍族の王。

竜の姿ではなく、人の姿をしていて龍をまとっているのが一般的です。

 

倶利伽羅龍王(クリカラリュウオウ)

不動明王の化身。不動明王の持つ倶利伽羅剣をもった龍として描かれることが多いです。

刺青の図案としても人気が高いので知ってる人も多いかもしれません。

 

四海竜王(シカイリュウオウ)

四海を統治する四人の竜王

 

その他欧米の竜の種類

北欧神話ギリシャ神話に登場する竜に関しては後述するので、まずはそれ以外に竜、ドラゴンの種類をご紹介。

ワイバーン

ドラゴンの一種で前足が翼になっているものがワイバーンとされています。他のドラゴンは4本足+翼ですね。

 

サラマンダー

サラマンダー

出典:サラマンダー - Wikipedia

サンショウオやイモリのことをサラマンダーと言いますが、伝承では火を噴くトカゲをサラマンダーといいます。

手のりサイズのちっこい妖精だそうです。

 

ウェールズの赤竜

ウェールズの赤竜

出典:ウェールズの旗 - Wikipedia

ウェールズといえば赤い竜ですよね。

ブリテン島の地下の泉にある大きな箱に封印された赤い竜と白い竜。赤い竜はケルト人を象徴し、白い竜はサクソン人を象徴していると言われています。

 

黙示録の竜

新約聖書ヨハネの黙示録に登場する怪物。

大きな竜で十本の角と七つの頭を持ち、それぞれの角には神を冒涜する言葉が刻まれた冠があるとのこと。

豹に似て、熊のような足を持ち、獅子のような口をしているとのこと。

 

リヴァイアサン

旧約聖書に登場する海の竜。

天地創造の5日目、神が創造し海の王とされたものの、他の生き物を絶滅させかけたため神によって殺されてしまいます。

 

ズメイ

東欧や中欧の伝承に登場する邪悪な竜。

 

ジャバウォック

ジャバウォック

出典:ジャバウォック - Wikipedia

ルイス・キャロルの描いた『鏡の国のアリス』の『ジャバウォックの詩』に登場する怪物。

顎と爪、瞳のこと以外の具体的な描写はありません。が、ジョン・テニエルの挿絵ではドラゴンのような姿をしてます。

 

ギータ

スペインカタルーニャの伝承に登場する火を噴くドラゴン。

 

ラク

スペインカタルーニャの神話に登場するドラゴン。人間を丸のみにできるほどの大きな口を持っています。

 

クエレブレ

スペインアストゥリアスの伝承に登場するドラゴン。本来は竜の名前ではなく、竜を意味する言葉でした。

一体ではなく複数個体存在するそう。

 

バシリスク

バシリスク

出典:バジリスク - Wikipedia

 

すべての蛇の王と言われる毒蛇。蛇と鶏を足したような姿をしているそう。

ちなみに生物学的にはイグアナの一種。

 

ギリシャ神話の竜の種類

ギリシャ神話には蛇の姿をした怪物がたくさんいます。今回はそれらを竜の一種類としてご紹介。

テュポン

ギリシャ神話最強の怪物。または神。

頭が星に届くほど巨大で下半身が蛇になってます。さらに肩からは100体もの蛇が生えていると言われています。

 

エキドナ

テュポンの妻。上半身は美女で下半身が蛇の羽の生えた魔物。

 

ヒュドラ

ヒュドラ

出典:ヒュドラー - Wikipedia

 

テュポンとエキドナの子。九つの頭を持った蛇の怪物。首を1本切り落とすと2本に増える怪物です。

 

ピュートーン

巨大な蛇の怪物。

 

ラードーン

リンゴ園にある黄金のリンゴを守るドラゴン。100個の頭があるドラゴンだといわれています。

 

オピーオーン

世界を作ったとされる蛇神。

 

北欧神話の竜の種類

北欧神話には様々な怪物、そしてドラゴンが登場します。この項目ではその種類についてお話していきます。

ファフニール / ファーヴニル

ファフニール / ファーヴニル

出典:ファフニール - Wikipedia

鋼のような鱗を持ち毒を吐く爬虫類のような怪物。

 

ヨルムンガンド / ミズガルズスオルム

北欧神話に登場する超大きな蛇の怪物。名前は世界蛇を意味するそうで相当大きいのが分かります。

 

ニーズヘッグ

北欧神話に登場する黒い蛇またはドラゴン。ラグナロク(終末の日)に自身の翼に死者を乗せて運ぶという予言があるそう。

 

その他アジア、中東の竜の種類

中国や日本以外の竜についてはこちらで紹介します。広義でアジアとしているので中東なども含まれていますがあしからず。

ティアマト

メソポタミア神話に登場する海の女神。女神って言うけど人間っぽい見た目ではなく角を持ち蛇のように長い体を持った神だそう。

 

ムシュフシュ

ムシュフシュ

出典:ムシュフシュ - Wikipedia

メソポタミアの霊獣。蛇の頭、ライオンの上半身、鷲の下半身、ヘビの尻尾を持っているそう。ヘビがついてりゃなんでもいいんかいって言いたくなる。

 

アぺプ

エジプト神話に登場する蛇の姿をした悪の化身。

 

ヴリトラ

古代インドの聖典リグ・ヴェーダ』に登場する大蛇の怪物。

 

ナーガ

ナーガ

出典:ナーガ - Wikipedia

古代インドのヘビの神様。日本の龍信仰にも大きな影響を与えたと言われています。

 

バハムート

中東の伝承に登場する巨大な魚。ゲームや漫画の影響でいつの間にかドラゴンの代表みたいな存在になりました。

 

アジ・ダハーカ

ゾロアスター教に登場する怪物。「3頭3口6目」とのことなので、言ってみればキングギドラ。←違う

 

その他の竜の種類

そのほかの地域に当てはまらなかった種類の竜はこちら。

ケツァルコアトル

アステカ神話における神。農耕や火の使い方、祭祀などを人類に教えたとされる神。

名前は「羽毛の生えた蛇」を意味するそうで、「ケツァルコアトルス」という恐竜(翼竜)の名前にもなってます。

 

ウロボロス

竜の名前と言うよりかは図案になるのかな。

自分の尻尾を噛んだ竜または蛇の図案。無限や循環を象徴するものとして知られています。

 

最後に

いかがだったでしょうか。

長くならないようにサクッとまとめたつもりでしたが、想像以上に長くなってしまいました。

外国のドラゴンって数多すぎだよね…。

とはいえもうちょっと深堀したい龍もいくらかあったので、いつか詳しく別の記事で解説していく予定です。